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【社長インタビュー】川崎フロンターレ 吉田 明宏様

「社員の自信」と「みんなでやっているという共通認識」を生む。ROOT実施 代表インタビュー

TITLE
ブランディングムービー『FOOTBALL TOGETHER』
COMPANY
株式会社川崎フロンターレ様

この度、ROOT第一弾プロジェクトとして始動した川崎フロンターレ様(以下、敬称略)のブランディングムービー制作。「インナーブランディング強化」を強みにしたROOTのサービスについて、株式会社川崎フロンターレ 代表取締役社長 吉田 明宏様(以下、敬称略)をお迎えし、サービスに期待していたことや実施した感想を弊社代表取締役CEO 鶴目 和孝よりインタビューさせていただきました。

会社に対する想いの目線を揃えていきたかった

鶴目:今回、私たちのフィロソフィーを詰め込んだ弊社のフラッグシップサービスとして、インナー/アウターブランディングを強化しながらの映像制作が可能なROOTをリリースしました。ROOTの映像制作は社内研修の要素を含んだフローで制作を進めていきますが、研修会社ではなく映像制作会社がこのような社内研修要素を含んだプロジェクトをやることに対してはどのように思われていましたか?

吉田:今回みんなの想いを共有して、さらにその想いを映像という形に可視化していく。そして長くいるスタッフを含めて社員みんなに共有できれば良いと考えていました。それを映像で実施するのは面白い取り組みだと思っていました。

長くいるスタッフはフロンターレがなかなか勝てない時を乗り越えてきているので、価値観が似ていて共通認識をしっかり持っている印象でした。一方、近年入社したスタッフは共通認識を改めてすり合わせる機会がありませんでした。

考え方が違うということは、多様性があるという意味で素晴らしいですし消してはいけないところですが、本当の意味で一体感のある組織になれているのかな、軸のところが少し違うのかなと感じていました。シンプルに言うと長年在籍しているスタッフと近年入社したスタッフで、もっと根本の目線を揃えていかなければいけないと。そのため今回のプロジェクトでは、入社時期が様々なメンバーでコミュニケーションを取り、社員のモチベーションや会社に対する想いの目線を揃える機会にできればと考えていました。

鶴目:弊社でも少人数の頃は当たり前だった価値観や考え方が、組織が拡大していくに連れて共有しづらくなってしまった時期があったんですよね。他の企業さんともお仕事させていただく中で、業界、業種、規模感が違う中でも組織の課題感には共通するものがあるなというのはとても感じました。フロンターレさんに限らず、組織が成長していく上で共通認識を持つ難しさには普遍的なものがあるなと思います。

フロンターレを知らない人にも届く映像に

鶴目:プロジェクトメンバー全員でつくっていった映像についてのご感想と耳にした反響があればお伺いできますでしょうか?

吉田:まず映像は素晴らしいと感じました。すごく涙腺にきますよね。私のかつての職場の先輩や後輩から「あの映像すごいね」とたくさん連絡をもらいました。

そして先日登壇したセミナーの最後にこの映像をご覧いただいたんです。セミナーには60名ほどが参加されていたのですが、フロンターレを深く知らない方もたくさんいらっしゃっていて、等々力にお越しになったことがある方は3名ほどでした。

セミナーの中でサッカーの魅力について話したのですが、サッカーはテンポ良く点を取り合うスポーツではないですし、時には得点だけ見たら0-0の試合もあるんですよね。だからこそ1点の価値はものすごく高くて、感動やアドレナリンが込み上げてくる。でもこれはスタジアムに来ている人だけの話ではなくて、会場に来ていない人も含めて多くの方が盛り上がるんです、と話した後に映像を見ていただきました。

きっとセミナーの話と映像の中の桔梗屋さんのおじいちゃんのシーンなどが繋がったんですね。映像をご覧いただいたら多くの方が目頭を押さえていました。セミナー後の懇親会では「映像に感動しました、素晴らしかったです」と多くの方におっしゃっていただきましたよ。

鶴目:この映像のメインターゲットはフロンターレのファン・サポーターですが、まだフロンターレをよく知らない川崎市民にもこの想いを届けることを目指していたので、そういったところまで想いが届いたんだなと思うとすごく嬉しいですね。

鶴目:今回のブランディングムービーはエレファントストーンではなく、プロジェクトに参加された皆さんで作っていただきました。もちろん技術的なところは我々でやっていったのですが、「この方に撮影依頼しよう」「映像に取り入れたい要素はこれだよね」など、映像の中身の部分は皆さんに考えていただいたので、まさにTOGETHERだなと感じたところですし、正真正銘皆さんの作品です。その映像の軸を決める過程を一緒に考えていったことが、本プロジェクトでは重要だったなと思います。

吉田:スタッフ自身で考えていったからこそムービーの価値が上がるんですよね。宣伝用の映像で良いものができても、ただ良いものができたねで終わってしまうけどそうじゃない。

先ほどお話ししたセミナーでは、「研修の一環としてスタッフがFOOTBALL TOGETHERについてみんなで議論し、それを映像化したものです」と説明してから見ていただきました。スタッフが自分たちで考えて制作したからこそ、映像に込められた想いの価値が上がったような気がしていますし、実際にその想いがより直接的に伝わっていると感じます。

ROOTでの映像制作で得られたもの

鶴目:フロンターレさんにとって、本プロジェクトで実施したワークや映像ができたことで得られたものがあればお伺いできますか?

吉田:正直すぐにという訳ではなく成果が出てくるのはまだこれからだとは思いますが、若い人たちの自信にはなったのではないかと感じています。

自分達の意見や考えが映像として形になり、全スタッフへ共有できたこと。スタッフみんな感動したと言っていましたし、FOOTBALL TOGETHERの想いをファン・サポーターへ発信して、みんなから受け入れてもらえるものになりましたよね。まず一つ、成果物として自信がつくんじゃないかなと思います。プロジェクトの意図としても自信を持ってもらいたかったのでそこはとても良かったです。

その自信が糧となって今後行動にも現れることを期待しています。自信を持つことができれば積極的になりますし、こういう成功体験があると失敗を恐れずにどんどんチャレンジしていけるようになると思いますね。

そしてもう一点、仲間を信頼できるようになると思っています。このクラブはTOGETHERを大切にして活動しているので、それを感じてもらえたんじゃないでしょうか。

私たちはBtoCの企業であり対価を払ってくれているお客様はたくさんいますし、尚且つそのお客様がすごく近い距離にいるんですよね。チームの成績や様々なことが上手くいっている時は良いけれど、そうではない時の意見は愛情ゆえに私たちにとっては耳が痛いこともあります。そういう面では大変だと思いますが、それに負けず様々な意見を取り入れて新しいことにチャレンジしていかないと保守的にもなってしまいます。クラブのために新しいことに挑戦し続けることは大事ですし、クラブとして10年後、20年後もチャレンジしていくには仲間がいないといけないんですよね。

プロジェクトのメンバーだけではなくみんなの想いが映像という形に残ったので、映像を見た長年のスタッフが「若手も俺たちと同じ想いを持っているんだ」と感じているかもしれない。あるいは「昔から続いてきたものがバーションアップされて今に繋がっている」ということに刺激を受けて、「俺たちも負けちゃいられない」とまた新しいことにチャレンジをしていくようになるかもしれない。この映像が会社全体の意思疎通のきっかけになったんじゃないかなと思うと良かったです。

プロジェクトを通して得られたものは、プロジェクトメンバーにとって「自分の自信になったこと」と「一人ではなくみんなとやっている、ということへの認識を持てたこと」だと思います。これからプロジェクトの成果がより出てくることを期待しています。


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