“プライディングカンパニー”とは
私たちエレファントストーンは「映像の⼒で胸を張って⽣きる⼈を増やし、未来をもっと鮮やかにする。」というビジョンを掲げています。またこのビジョンの実現にあたり、ただ映像をつくるだけでなく映像制作を通してお客様の誇りを創っていきたいという想いから、“映像を通して誇りを創る会社=プライディングカンパニー”を名乗っています。
そして、掲げたビジョンを実現するために2023年には創立記念日である4月21日を「誇りの日」と制定し、その足掛かりとして社内で「誇りと、向き合う。」委員会が発足しました。
「誇りと、向き合う。」委員会はプライディングカンパニーを名乗る上で、まずは自分達が誇りと向き合おうと活動する任意参加型の社内プロジェクトです。プライディングカンパニーと名前を掲げたからこそ、「プライディングカンパニーとは何か?」「ビジョンをどのように実現するのか?」をより具体的にするため、有志のメンバーが集まりました。
また、このプロジェクト(通称ほこプロ)には、株式会社ちえもの様、ランニングホームラン株式会社様にご協力いただきました。
エレファントストーンが定義する「誇り」をモデル化
「誇りと、向き合う。」委員会のメンバーは、社内の誇りを今以上に生み出す施策を考えるための基盤として、エレファントストーンが定義する「誇り」が生まれるプロセスや業務と「誇り」の関係性を図式化した「誇りモデル」の作成を進めていきました。
「誇りモデル」を全社的な指標として納得感のあるものにするため、「誇りモデル」作成の過程では委員会メンバーだけでなく委員会外のメンバーの声も収集。インタビューやアンケートを実施し、社内全体を巻き込んで議論することで、全社的に「誇り」が生まれるのはどんな状態なのか、を導き出しました。
実際に活動を通して作成された「誇りモデル」がこちらです。
組織における誇りが生まれるためには
「誇りモデル」の作成にあたり、エレファントストーンという組織における誇りを紐解きます。そのためには、組織の構成要素を分解する必要がありました。実際に組織を分解して考えると、組織はチームで構成され、チームは個人で構成されると整理できます。そのため、最小単位である「個人の誇り」を起点に「組織の誇り」が生まれるのではないかと仮定し、議論を進めていきました。
個人が誇りを抱くためには
まず、全ての起点である「個人の誇り」が生まれる状態を考えていきます。委員会メンバーが社内アンケートや学術的な論文から「誇りに繋がる要素」と「誇りを阻害する要素」を分類。複数回のワークを通して各自が意見を集約し、複数回のワークを通して見えてきたのは「裁量権と自己決定」「支援と挑戦」「キャリアと能力開発」の観点が重要だということでした。この時点で、この三つの観点がエレファントストーンの社員が誇りを抱く上で欠かせない要素であり、これらがポジティブな状態=誇りを抱く準備ができている状態と言えるのではないかということが見えてきました。
またワークを経て、この三つの観点がポジティブな状態である上で、目的・目標を定めて実現・達成することが重要なのではないかという意見も。そのため、「個人の誇り」の創出には「三つの観点+目的・目標の実現・達成」が重要だと定義し、チーム・組織単位で誇りが生まれる状態についても考えていきます。
チーム・組織が誇りを抱くためには
「個人の誇り」が生まれる条件は、個人においてのみ当てはまるのではなく、チームレイヤーにおいても組織レイヤーにおいても同様に当てはまるのではないでしょうか。実際、アンケートやインタビューを通して、誇りをもつ個人が集まった状態+チームとして掲げた目的・目標を実現・達成し、結束感が高まると、チーム・組織単位の誇りに繋がるという傾向が見えました。
そんな中、さらに追求して見えてきたのは、やはり「誇り」の創出サイクル継続のために重要なのが「目的・目標の方向性の一致」「実現・達成のための指標の一致」であるということです。3レイヤーそれぞれで目的・目標が公開・共有されていることがサイクル維持のためには不可欠且つ、それらが実現・達成されているかどうかが全員に開示されていることが望ましいといえそうでした。
つまり、組織における「誇り」の創造には個人・チーム・組織間でのコミュニケーションが重要な役割を担うということが明確に。コミュニケーションが活発なほど、3レイヤーの関係性は濃密になり、「誇りの輪」も太く大きくなっていきます。そして、「誇りの輪」が太く大きくなることは、結果的に誇りを社会やクライアントに提供するための土壌として機能します。
そのため、このサイクルの強化が、現在のエレファントストーンが目指すプライディングカンパニーとして在るべき姿の実現のために重要であると結論づけました。
誇りに繋がる三つの観点で社員がポジティブに向かうには
「誇り」を基点に会社づくりをする時、会社は社員に至れり尽くせりな環境を提供する必要があるのでしょうか。「誇りと、向き合う。」委員会の活動を通して何度も議論されたこの問いに対し、エレファントストーンは「至れり尽くせりの環境 ≠ 組織の誇り」と結論づけました。
その根拠には「用意されただけの環境では誇りは生まれにくい」「会社を一緒につくる過程が誇りを感じるために重要」という学術的な研究結果や社員の想いがありました。実際、エレファントストーンの創業メンバーやマネージャーメンバーは「今の会社は自分達がつくってきた」という自負や当事者意識があるからこそ「誇り」を持って働いているのではないか、とも議論。至れり尽くせりの環境の構築は「誇り」を基点とした会社づくりとは言い難いと判断されました。
そしてこうした議論の中で、無数にある環境づくりの視点から特に重視すべき要素が三つにまとまりました。それが、誇りモデルの肝となった「裁量権と自己決定」「支援と挑戦」「キャリアと能力開発」の観点です。
先述した通り、委員会の活動を通してこの“三つの観点を個人単位でポジティブにすること”が組織的な誇りづくりに繋がると導き出しましたが、そもそも「裁量権と自己決定」「支援と挑戦」「キャリアと能力開発」の観点がなぜポジディブな状態・ネガティブな状態に揺れるのか。
「誇りと、向き合う。」委員会は、その理由が「エレファントストーン急成長期を経験しているか否か」による価値観の違いにあると考えました。実は、三つの観点を導くきっかけとなった全社アンケートの結果、創業期を経験したメンバーはこの誇りに繋がる三つの観点に関連づく項目で、ポジティブな想いを持つ傾向にあることが分かりました。
急成長を遂げた創業期のエレファントストーンでは「自分が行動しなければいつ会社がなくなるか分からない」という不安から、各社員のハングリースイッチが自動的にオンになり、“自ら仕事を取りにいく、自分で自分を高める”行動が自然発生する環境がありました。自分で自分の背中を押す意識が当たり前に形成されていったことが、結果的にエレファントストーンで働く中での誇りに繋がっていったのです。
しかし、そのハングリーさは創業期のある意味カオスな状態を知っている人にしか分からないもので、当時から成長を遂げた今のエレファントストーンで創業期と似た環境をつくり出すのは難しいと言えます。だからこそ、“「裁量権と自己決定」「支援と挑戦」「キャリアと能力開発」の観点がポジディブな状態・ネガティブな状態に揺れる=全社的な意識の差が生まれる”のではないかと考えました。
実際、創業期に当たり前のようにあった“自ら仕事を取りにいく”意識が、今も同じようにあるとは断言できません。ただ、各社員の“自ら仕事を取りに行く意識”が生まれやすい環境はつくれるはずです。創業期と同じハングリースイッチがないからこそ、その代わりのスイッチをつくりたい。そして、その指標となるのが誇りモデルの三つの観点なのではないかと導き出しました。
「誇り」の探求から「誇り」の醸成へ
「誇りと、向き合う。」委員会が導き出したエレファントストーンにおける「誇り」と、その「誇り」が生まれる条件。委員会メンバーはこのモデルを元にエレファントストーンで今以上に誇りを生み出すための施策を検討し、全社へ提案しました。
施策の観点は、①コミュニケーションの活性、②心身の健康の二つ。①は誇りモデルで整理した、“会社・チーム・個人の循環”をより良いものにするために重要です。また、②は心身に負荷がかかっている時に発生する他人事化を減らし、ポジティブな状態に向かうために各社員が自分のパフォーマンス状態を把握することが必要だと判断され、施策の軸として提案されました。
会社・チーム・個人の循環をより良いものにするため、メンバーは自分がアプローチしたい観点ごとにグループに分かれて施策を検討していきました。具体的には、今あるコミュニケーションを促進する施策・まだないコミュニケーションを生み出す施策・ウェルビーイングな働き方を推進する施策の三つの実行フローが議論されました。
これらの施策は全社に展開されており、施策の試運転を始めたグループもあります。今後は今以上に社内メンバーを巻き込みながら、エレファントストーンの「誇り」が循環する状態を目指して動いていく予定です。
これからのエレファントストーン
“誇りを創る会社=プライディングカンパニー”と名乗る上で、自社がまず「誇り」と向き合おうと発足した今回の「誇りと、向き合う。」委員会のプロジェクト。
エレファントストーンとしての「誇り」を、まずは社内でどう醸成するか、「誇りと、向き合う。」委員会のメンバーを中心にプライディングカンパニーとして目指す姿を模索し続けます。
エレファントストーンは、社員一人ひとりが「誇り」を持って働くことが、関わる人・企業・街の「誇りづくり」に繋がると信じ、これからも「誇り」に向き合っていきます。