岩手県二戸市から伝える“食の多様性”の大切さ。

株式会社 南部美人様は、2022年に120周年を迎えた岩手県二戸市の日本酒醸造所です。いつの時代にも消費者に愛されるお酒を提供するため「温故知新」の精神で酒造りを行なっています。 さらに、岩手県二戸市の地域牽引企業として訪日外国人に選ばれる都市になること、市内食産品を世界に展開することを目指すため、日本酒での「ヴィーガン」の国際認証を世界で初めて取得。 日本での食の多様性対応を推進し、南部美人の認知度向上や地域を訪れる一般消費者の増加を目指して活動されています。 ※ヴィーガン＝完全菜食主義者

株式会社 南部美人様が取り組まれているフードダイバーシティの取り組みを訴求し、日本の食の多様化の発展に貢献することを目的にブランディング映像を制作しました。ヴィーガンやベジタリアン等、フードダイバーシティについて馴染みのない視聴者にその大切さや今取り組むべき理由を自分ごと化して考えてもらえる映像として、ストーリー仕立てのオリジナルドラマで展開しています。

本映像はインバウンド向けに英語字幕・中国語字幕版もそれぞれ制作。株式会社 南部美人様のYouTubeに掲載されているだけでなく、台湾のGt TV webでも配信されました（2023年2月28日から3年間配信予定）。また、広告運用サービス「OTAKEBI」を通してYouTube広告配信も行いました。

結果、本映像はShort Shorts Film Festival & Asia 2023のBRANDED SHORTS部門、TOKYO青春映画祭2023にノミネートされ、第3回MBT映画祭で入賞しました。

※ベジタリアン＝菜食主義者

「南部美人のPRをするだけでなくフードダイバーシティ対応の取り組みを推進し、食の多様性を尊重する文化をつくる映像を制作したい」とご相談いただきました。現状、多くの日本人が食に対する制約を意識しておらず、食の多様化への興味関心や理解が進んでいない。また、それに伴って飲食店による食の多様化への対応も進んでいないという課題が生じていると伺いました。

そこで、文字や音声のみで伝えるよりも視聴者に身近に感じてもらいやすい映像をうまく活用して二戸市のフードダイバーシティの理念・食の伝統文化を岩手県内・日本中の消費者・事業者・自治体に向けて発信したい、という想いをお預かりしました。

身の回りに食の多様性への配慮を感じる場面が少ない日本でも「SDGsとは何か」「食の多様性がいかに大切か」を理解してもらうことが重要でした。そして、その理解のきっかけをつくるには、自分の家族や友達との日常生活の中で食の配慮をしなければならない場面に遭遇するという実感を伴う体験が必要だと考えました。

本映像では、ヴィーガンに馴染みの薄い視聴者が自分ごととして捉えやすくなるよう「主人公が恋をした相手をヴィーガンに設定し、彼女を理解するために食の多様性について学んでいく」というドラマ形式の映像をご提案しました。多くの人が一度は経験したことがあるような、ある意味定番のラブストーリーで映像を展開。自分の身近な出来事として親しみを感じてもらうことが、食の多様化に関心を持つ人を増やすきっかけになるのではないかと期待しています。

また、本映像はヴィーガンの方にも共感いただけるよう、実際にヴィーガンフードを提供しているレストランや認定食品を映しています。食の多様化が進んでいる事実を映し、様々な人が安心して食を楽しめる環境が生まれていることを伝えています。

今回はドラマ本編に加えて短時間で視聴できるダイジェスト版も制作。ダイジェスト版は、「多くの方が食の多様性について考えるきっかけにしたい」という想いを実現するため、YouTubeで広告配信を実施しました。配信の結果、18万回以上の再生回数を記録（2023年7月時点）。南部美人様の想いをのせた映像を「OTAKEBI」で多くの方へ届けることができたと実感しています。

さらに、視聴者アンケート、Short Shorts Film Festival & Asia 2023、TOKYO青春映画祭2023では「フードダイバーシティについて考えるきっかけとなった」というコメントを多くいただきました。以下、一部抜粋させていただきます。

「キャストのお二人の演技や映像のストーリー展開が素敵でした。ヴィーガンについてあまり知識がなかった分、知ることの大切さを感じました。家に帰ってYouTubeでも見返したいと思います。習慣、考え方、宗教など、違うことが当たり前のことでも、つい自分のものさしで見てしまうケースがあるため、このドラマが様々な方が生きやすい世の中になるきっかけになれば良いなと思います」