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Nov.29

教育現場における「THE KACHINKO」の可能性を模索。伊勢原市立比々多小学校「THE KACHINKO」体験会 第二弾を実施!

NEWS 2023

エレファントストーンは先日、伊勢原市立比々多小学校様(以下、比々多小学校)を訪問し、伴走型映像制作サービス ROOT※1にて企業の価値観を抽出するため使用するオリジナルボードゲーム「THE KACHINKO」を先生方に体験していただきました。

当時の様子はこちらから

その後、教育現場における「THE KACHINKO」の更なる可能性を探るべく、今度は児童の皆さんに「THE KACHINKO」を体験いただきました!

今回は、川崎フロンターレ様とのROOTプロジェクトを通して「THE KACHINKO」のゲーム性に興味を寄せていただいた、5年生の担任 山本先生の学級の皆さんが体験会を実施。

当日は、議論テーマを『クラスで大切にしていきたい価値観』に設定して進行いただきました。

※1 ROOTとは、企業・サービスの根っこを掘り起こし、映像化まで導くサービスです。インタビュー、アンケート、オリジナルボードゲームを通して発掘された価値観をもとに、お客様と一緒に映像制作を行います。

実施の経緯

前回、比々多小学校の先生方とエレファントストーンの有志メンバー8名が集まって実施した「THE KAHINKO」体験会。体験会を通して、映像制作現場だけでなく小学校の学級のチームビルディングや先生方の研修等、リアルな教育現場で活かせるのではないか、と可能性を感じていただきました。

そのため、今度は児童の皆さんに取り組んでいただくことで、実際に教育現場で「THE KACHINKO」を用いる際に改善すべき点や新たな可能性を模索するため、5年生の担任を務める山本先生を中心に体験会を実施していただきました。

また今回、山本先生からは「ボードゲームを通して児童の意見共有を促すきっかけにしたい。クラスの在り方を改めて児童と考えるきっかけにしたい」とご期待いただいていました。

当日の様子

当日は山本先生の学級の児童30名にご参加いただきました。先生方との「THE KACHINKO」体験会と同様に、前半では「自分が大切にしたい価値観を抽出し、グループに共有する」、後半では「グループ内で意見交換しながら最も大切にしたい価値観を4つに絞る」という流れで進行していきます。

まずは用意されているカードに書かれている、価値観に繋がる言葉を個人で選んで捨ててを繰り返し、各々が思う「クラスで大切にしていきたい価値観」を導き出していきました。

ゲームを進めるにつれて児童の皆さんからは「どれも大切にしたい言葉だからカードを捨てるのが難しい…」「どうしても捨てなければならないの?」などの声が上がり、悩む姿が見られたようです。

また、「THE KACHINKO」は企業の方との映像制作における活用を想定して開発されたボードゲームのため、カードに書かれた言葉が難しく「これってどういう意味?」という質問が度々上がったとのことでした。児童と一緒に「THE KACHINKO」を利用するからこその課題が明確になってきています。

さらに、各自が抽出した「クラスで大切にしていきたい価値観」をグループメンバーで相談して4つに絞るフェーズでは、一つひとつの言葉がどんな意図で選ばれたのかを考えながら、グループみんなの想いにぴったりと合う言葉を探していただきました。

全員が意図を持って抽出した価値観の中から、さらに大切にしたい言葉を選んでいくことで、意見統合の難しさを体感していただけると同時に、他者の価値観を理解しようとする一体感も醸成されます。

とはいえこの段階では、想定していたよりも議論が深まらないまま「これで!」と言葉が決まってしまったり、「1人1枚カードを選べば4つになるね!」という形式で決まってしまったり。

児童と実施するからこその難しさがあり、「THE KACHINKO」の進行における課題も見えてきました。

各グループが4つの価値観を掘り起こした後は、それぞれのグループの『クラスで大切にしていきたい価値観』を発表していただきました。

結果として、“遊び心”“一体感”“マナー”など、「THE KACHINKO」を実施したからこそ選ばれた言葉があった一方、普段聞き馴染みのある“思いやり”“協力”“挑戦”などの言葉が残る傾向も強く、児童にとっての言葉の重みをどうフラットにした状態で実施するか、という点にも改善の余地がありそうです。

今後への期待

「THE KACHINKO」を体験いただいた後、児童の皆さんからは以下のような嬉しい感想をいただきました。

「初めて見た時は『なんだこれ?』と思いましたが、やっていく内に楽しいし、面白いし、他の人と話せるし、良いな〜と思いました。僕は、THE KACHINKOをやったことでクラス全体の気持ちが動いたように感じました

「THE KACHINKOを通して、みんなクラスを大切にする気持ちをたくさん持っているんだなと気づきました。だけど、その気持ちをマイナスな行動や言葉で表してしまっているから、今、クラスでトラブルが増えてしまっているんだと思います。THE KACHINKOをやっている時はマイナスな言葉ではなくプラスの言葉がたくさん出てきていたので、それが嬉しかったし、みんなの仲が深まった感じがしたのですごくよかったです」

「大切にしたい言葉が思っていたよりもたくさんあって困りました。今のクラスの良くないところと良いところが分かったので、良くないところをプラスにしていきたいです。カードに書かれていることを続けられれば、みんなの心が晴れてすてきなクラスになると思います

また、今回「THE KACHINKO」をご活用いただきました山本先生からもご感想をいただきました。

「今回、児童と一緒に利用してすごく手ごたえを感じたと同時に、大人が行うのではなく“児童と行う”からこその難しさも感じました。

THE KACHINKOを使用したからこそ抽出された言葉があった一方で、議論してほしい・悩んでほしい場面で思ったよりスムーズに進んでしまったり、聞き馴染みのある言葉が選ばれやすい傾向にあったり。

児童と実施することを前提にした場合はどう進行するのが最適なのか、まだまだ検討する必要があると感じました。今後は、今回改めて実感したTHE KACHINKOの可能性を活かす、教育現場での利用方法をもっと模索していきたいです」

エレファントストーンがクラブパートナー契約を締結している川崎フロンターレ様とROOTを活用して制作した『FOOTBALL TOGETHER 〜 すべての人と共に歩む私たちの信念』を山本先生にご覧いただいたことで始まった本企画。

今後の発展にも、ぜひご注目ください。

ROOTの実績

今回の企画が始動したきっかけとなった「THE KACHINKO」を用いたROOTの映像制作実績はこちらです。ぜひご覧ください。

【ROOT制作】川崎フロンターレ様『FOOTBALL TOGETHER 〜 すべての人と共に歩む私たちの信念』

【ROOT制作】エン・ジャパン株式会社様『ひたむきな挑戦で、社会をアップデートする』